今回のテーマは「企画」の流れの第三段階である「伝達段階」です。
「伝達段階」では、提案したい相手に向けた資料を作成し「プレゼン」
を行います。
この段階で、初めて相手に自分のアイデアを伝えることになるのです。
さて、この段階の最重要ポイントは、「プレゼン」をする相手の「リ
サーチ」です。
相手の「リサーチ」をせず、やみくもに資料を作成した「プレゼン」
では、失敗の確率がグンと高くなります。
例えば「釣り」をイメージしてみてください。
「釣り」に行く時、何の魚を釣りたいか前もって決めずに出かける人
はあまりいませんよね。
もしアジを釣りたいと思ったらアジ用の餌を、タイを釣りたいと思っ
たら、タイ用の餌を用意しますよね。
自分の好物だからと言って、釣り竿にステーキ肉をぶら下げてタイを
釣ろう、なんて考える人はいないはずです。
また、実際には餌だけにとどまらず、魚の習性を研究し、どの季節、
どの時間帯、どのポイントだと良く釣れるのか、などをきちんと調べ
てから出かけますよね。
「プレゼン」もこれと同じことです。
相手の好む思考パターンは何なのか?相手の心をつかむポイントはど
こなのか?相手が決断するためのキーワードは?相手の判断基準は?
などよくよく「リサーチ」をしておくことが重要です。
「話をする時は、相手の立場に立って話をしなさい。」と、皆さんも、
どこかで一度は言われたことがあるはずです。
しかし、この本来至極当たり前のことが、意外とできている方は少な
いのです。
実際、あなたは普段から、どの程度相手について意識できていますで
しょうか?
相手の立場に立つ、という抽象的な考えをどこまで現実化できている
でしょうか?
例えば私の場合「プレゼン」の前に「プレゼン戦略シート」というも
のを作成します。
相手の好み、価値観、知識レベル、相手が重視するメリット、など、
今回の「プレゼン」をするにあたってどこを落としどころとするのか
をきちんと整理してしまいます。
・社長が忙しい方で時間が取れないので、数分で概略が伝わる資料を
作成する。
・役員の方々の年齢が高めなので、文字を大きく読みやすくする。
・専門知識を持っていない方なので、絵やビデオも用意して理解しや
すくする。
・ロジカルな考え方をする人なので、とにかく数字を多用する。
・理論や理屈より、新しさ、物珍しさ、に興味があるので、斬新さを
訴える。
などなど、ヒントになりそうなことは全て書き出します。
そして事前に作った「プレゼン戦略シート」に基づいて「プレゼン」
の準備を進めていきます。
そうすることで「プレゼン資料」作りに没頭しすぎて、方向がそれて
しまうことを防ぐことができるのです。
もし、ちゃんと相手のことを考えて資料を作っているよ。と思われた
方がいましたら、ぜひ、その作業を頭の中で完結させず、書面にアウ
トプットしてみてください。
頭の中では考慮しているつもりでも、人の頭はどんどん都合良く解釈
を変えたり、忘れたり、曖昧になってしまうものです。
予め書面に落としたキーワードを、何度も見返して確認しながら進め
るのとでは、その結果は全く違ってくるはずです。
そんなに難しく考える必要はありません。
ささいなことでも構いませんので、とにかく何でも相手について気づ
いたことを書き出しておくことが重要です。
一度試してみてください!
そして最後に、資料の使い分けについてお話しします。
時折、同じ「企画」だからと、配布時、プレゼン時、担当者向け、社
長向けで「プレゼン資料」を使い回しされている方を見かけます。
資料は「プレゼン」をする相手やシチュエーションに合わせて作り直
しをするのが基本です。
「プレゼン」で一番大切なことは、徹底的に相手を知ること。
そして、相手に合わせた「プレゼン」をすること、です。
資料を作る前に「プレゼン」をする相手の徹底「リサーチ」!!
ぜひチャレンジしてみてください。
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ITと心理を得意とする事業開拓者。
大槻美菜