これまで、第1〜3回目にて「企画」についての基本原理をお伝えして
まいりましたが、いかがでしたでしょうか?ご理解いただけましたで
しょうか?
今日は、これまで3回分の内容を振り返りたいと思います。
まず、第1回目に「企画」とは「他人の力を借りて自分のアイデアを
実現する行為である」と定義しました。
「企画」の初心者が、良く陥るパターンとして、以下のようなケース
があります。
【自分】 → 【アイデア】 → 【相手】
これは、自分の「アイデア」を一方的に「相手」に伝えようとする、
コミュニケーションパターンです。
この場合「相手」にとっては何の「メリット」も感じられませんので
「アイデア」の実現に手を貸そうとは思いません。
つまり、ただ単に自分の「アイデア」を書き連ねた企画書では“通る
企画書”にはならない、ということなのです。
しかしながら、世間には、こんな当たり前に感じる基本原理を知らず
に「企画書」を書いている方は意外にも多く、そんな方が書いた「企
画書」では、却下されるか、もしもそれがコンペだったならば、まず
勝つことはできないでしょう。
自分の「アイデア」を他人に実現してもらうためには
→ 【相手のメリット】 →
【自分】 【相手】
← 【アイデアの実現】 ←
といった流れが必要なのです。
つまり「企画行為」には「相手」という存在が必ず必要であり「相手」
が動いてくれない限りは、永遠に自分の「アイデア」は実現されない
というわけなのです。
「相手」の力を借りて実現する「企画行為」。これだけ聞くと、何だ
か大掛かりで、難しいことのように感じる方もいるかもしれませんね。
というわけで、第2回目では、そんな「企画」について、もっとわかり
やすくイメージしていただくために、「身近な企画行為」の例として
“おねだり”の話をしました。
子どもがオモチャを欲しいと思ったとき、どのように親の心を動かす
のか、というのも一種の「企画行為」なのです。
「テストで100点をとったら、あのオモチャを買ってくれる?」
子どもに勉強して欲しい!という強い期待を持っている親ならば、こ
のメッセージは殺し文句となり「企画」は成功となるのです。
しかし、普段から100点をとっているような子どもの場合、その親に
とってはこれは「メリット」になりませんから、子どもは、何か別の
作戦を考えねばなりません。
「学校で1番になったら」
「2週間お皿洗いをお手伝いしたら」
「本を20冊読んだら」
などなど、さまざまな手段を使って親を口説こうとするわけです。
もしかすると、難攻不落の親を持った子どもの方が、鍛えられて、将
来「企画」に強い大人に育つかもしれませんね。
なぜなら、ビジネスの世界も、実はこれと全く同じことだからです。
ある「メリット」を伝えても駄目だった場合には、あの手この手と切
り口を変えて「メリット」を伝えることで、成功する可能性は大いに
あります。
売上拡大メリット、コストダウンメリット、利益率アップメリット、
労力削減メリット、時間短縮メリット、、、切り口はいくらでも出て
くるはずです。
小さい頃、親や兄弟、おじちゃんやおばあちゃんにおねだりした時の
あの感覚を思い出せば「企画」はもっと身近なものに感じられるかも
しれませんね。
そして、第3回目では「メリット」とは、必ずしも「得なこと」とは
限らない、というお話をしました。
一見、ネガティブに見える内容であっても、それが「相手」の心を動
かした場合には「メリット」として成立したと言えるのです。
例えば「ボランティア」という行為は、無償で働く非生産的な行為と
もとれますが、その人にとっては「金銭」などより「感謝」や「承認」
といった、心理的な喜びの「メリット」の方が、重要な要素であり、
人間は、往々にして「物理的」より「心理的」な「メリット」の方が
大きな原動力となったりするものです。
つまり「企画」を成功させるためには「アイデア」の実現に力を貸し
てくれる「相手」の“ツボ”が何なのか、を、見極めることがとても
重要なのです。
あなたが今、実現したい「アイデア」をお持ちなら、それに誰かが
力を貸してくれた際に、その「相手」にもたらす「メリット」を、
まず真っ先に考えてください。
それが「相手」の“ツボ”にピッタリとはまれば、トントン拍子で
話が進むこと間違い無しです。
では、次回からは「企画」の全体の流れについて話を進めていきたい
と思います。
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