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Vol.3:相手の「メリット」とは?

 

このメルマガでは「企画」について、あらゆる側面から話をしています。

 

第1回目では「企画とは、他人の力を借りないとできないことを行おうと

する時に必要な行為である」と定義付け、

第2回目では「ビジネスから身近なことまで、色々なことが企画行為になり

うる」という話をしました。

 

そこで、第3回目となる今回は、「企画」を実現するためには欠かせない

相手の力を借りる上で、相手を動かす“動機づけ”すなわち「メリット」

とは何なのか?について、お話をしたいと思います。

 

 

皆さんは「メリット」と聞くと、何かしら「得なこと」というイメージを

持たれるのではないでしょうか?

 

実は「企画行為」で言うところの「メリット」は「得なこと」に限らない

のです。

 

「メリット」とは英語で「価値」という意味です。何が、その人にとって

「メリット」つまり“動機づけ”になるのか?は、相手となる人の立場や

性格によって、さまざまなのです。

 

 

ここでひとつわかりやすいイメージをお話しします。

 

心理学の一つである交流分析に「ストローク」という考え方があります。

「ストローク」とは、人から人への「刺激」を意味します。

 

人間は、年齢や性格に関係なく、常に、人からの刺激=「ストローク」を

必要としています。

 

「ストローク」が無い状態とは、周囲の人々から完全に無視をされている

状況となり、これは人間にとって、最も辛い環境と言えるのです。

 

さらに「ストローク」には「プラスストローク」と「マイナスストローク」

があります。

 

「プラスストローク」とは、ほめられたり、賞賛されたり、感謝されたり、

いわゆる嬉しい「ストローク」です。

反対に「マイナスストローク」とは、怒られたり、見下されたり、悪口を

言われたり、不愉快な「ストローク」です。

 

もちろん誰でも、本当に欲しいのは「プラスストローク」です。

 

しかし、その「プラスストローク」が得られない、とわかった場合に、

最も辛い状況である「無視」を避けるために、人は不思議にも、今度は

「マイナスストローク」を得るための努力を始めてしまうものなのです。

 

この辺の詳しい心理学のお話は、また別の機会にするといたしまして、

今日は「メリット」の話に戻ります。

 

例えば小さな子どもが、お店の前でダダをこねてみたり、泣きじゃくっ

たり、傍から見れば、親にとってはやっかいな「マイナスストローク」を

発信しているにも関わらず、ついつい、おもちゃを買ってしまう親の場合

その親は「マイナスストローク」を好む性格であることが予想されます。

 

つまり「マイナスストローク」が「メリット」=“動機づけ”の一つに

なっている、ということなのです。

 

一方で、そんな親の場合には、良い子にしてみたり、お手伝いをしてみた

り、いわゆる「プラスストローク」では効き目が無いかもしれません。

 

 

「メリット」は、人によってさまざまです。そしてそれは、他人から見る

と「得なこと」には見えないようなことかもしれません。

 

しかし、相手ごとに異なる“動機づけ”は、相手を動かす「力」であり、

つまりは、それこそが相手の「メリット」であるので、こちらの「企画」

を相手に伝え、実行してもらう上では、絶対に欠かせない要素なのです。

 

「企画」を通したい相手が誰なのか、上司、同僚、クライアント、取引先

といった立場はもちろん、その人の性格によっても異なってくるのです。

 

 

例えばビジネスの交渉の場では、こういったケースがしばしばあります。

 

こちらがどんなに好条件を示しても、一向に「うん」と言う気配の無い

相手に対し「では、これで交渉は終わりにします」と、話し合いを打ち

切って帰ろうとすると、途端に引きとめられて、あっさり条件を飲んだり、

 

ライバル社はこれだけやっています、このままではあなたの会社は、

追い抜かれますよ!と焦らせることで、相手が承諾したり、

 

このプランならば、少々の投資では利益があがらないので、意味があり

ません。やるなら思い切った投資をしてください、と半ば強引に詰め寄る

ことで、相手が「うん」と言ったり。

 

もちろん、交渉の前提は、お互いに「得なこと」を追求し合って、好条件

で話し合いが進むに越したことはありません。

 

しかし時として、相手によっては他人から見ると「得なこと」には見えな

い要素に「メリット」が隠れていることは、結構あるものなのです。

 

 

あなたは「企画」を提案するとき、相手ごとに「メリット」を想定して、

書類を作成していますか?

 

もし、それを考えないままに、ただただ自分のアイデアを押し付けるだけ

では、通る「企画」にするのは難しいことでしょう。

 

通る「企画」を考えるには、相手にとって何が「メリット」なのか、を

考え始めるところから始まるのです。

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プロフィール
DREAM GATE
ITと心理を得意とする事業開拓者。
新しい事業の立ち上げと、オリジナルフレームワーク作りが趣味。

キヤノン入社後、工場にて生産管理、工程管理業務を経験し、本社にてマーケティング、在庫管理、予算策定などの業務を行う。

キヤノン退社後、ピクセルクラフト(株)を立ち上げ、日本で唯一のVJ(CG映像)
に特化した素材販売サイトを立ち上げる。

現在は、中小企業のネットビジネスに関するコンサルティング業務、ブランディングサイトに関するコンサルティング業務などを行っている。